コーヒーのはなし



◆喫茶店「KISSATEN」
 何年か前、サザンオールスターズの「TSUNAMI」という曲がヒットしました。 カラオケでこの曲を歌ったことがある方も多いのでは? でもみなさんは、この「TSUNAMI」が英語だということをご存じでしょうか。 日本語の「津波」をアルファベットで表記し、英語として使っているのだそうです。 そういえば、「KARAOKE」というのもそうですね(笑)

ケルン店内  コーヒーに関係があるものとしては、「喫茶店」がやはりそうです。 欧米には「カフェ」や「コーヒーショップ」、あるいは「ティールーム」はあっても、 日本の喫茶店のような店はありません。 カフェやコーヒーショップが、社交の場という色彩が強いのに対して、 喫茶店はどちらかといえば、プライベートな時間を過ごす場です。 大勢でわいわいやっている人もいるにはいますけどね(笑)

 それはともかく、日本の喫茶店が個人的な空間になったのは、「お茶」に関係があるといわれています。 江戸時代にコーヒーが入ってきた時、わが国にはすでに「お茶の文化」が存在していました。 お茶の文化は「茶の湯」に代表されるように、プライベートな性格の強いものです。 喫茶店はこうしたお茶の文化と、新しく入ってきたコーヒー文化が融合して誕生したというわけです。

 そんなわけで、喫茶店というは日本独特の業態。 そこで「TSUNAMI」や「KARAOKE」同様、アルファベットに置き換えて、「KISSATEN」ということになったのだそうです。 近年、日本でも欧米型のカフェが流行っていますが、喫茶店というのは世界に誇るべき日本文化なんですね。

喫茶店ケルン